お腹が満たされると、余裕が生まれる。
とりあえず、電車に乗って、オスロのホテルまで行くことにした。
電車に乗ってオスロ市内へ
エクスプレスとローカルがあるようだが、なにがどう違うのかが分からない。
オスロ・パスなるものもあるらしいが、どこで買うの、それ?
電車乗り場の案内所で、言われるままに切符を6枚購入。
そのまま目の前のエスカレーターに乗ってホームへ。
驚いたことに、改札がない!
切符を通すのでも、スマホをかざすのでもなく、ただホームへ。
みんな、ちゃんと料金を払っているという前提で、社会が回っている。
性善説、ここに極まれり?
キセルしほうだいじゃんね?…と囁く我々は、心がすすけているのか。😅

Lufthavnとは、空港という意味。元々はデンマーク語らしい。
どこに並べばいいのかも不明瞭。みんな思い思いの場所で待っている。

日本の新幹線並みのフカフカシート。旅の疲れが出てきたかな。

表記が英語ではないが、オスロはOSLOなので分かる。(よかった💦)
オスロセントラルステーションから、地下鉄で一駅。
到着したStortinget駅には階段しかなく、巨大なスーツケースを引きずりながら苦労していると、ジェントルマンがさっと手を差し伸べてくれた。
いつもの癖で「いえいえ、大丈夫です」とつい断ろうとするが、ここは「ありがとうございます」のほうが100倍スマート。💕
あ! ホテルが見えたよ。

グランドホテルオスロ
このホテルを選んだ理由は、お城みたいで素敵💕という、しごく単純なものだった。

石畳の通りの向かい側には公園と議事堂。
国立劇場、市庁舎、王宮も徒歩圏内という、まさにオスロを代表する地区だった。
ではここでホテルの紹介を。

意外と地味なメインエントランスとは裏腹に、内部は広々としていて、クラシカルな雰囲気。
なんていうんだろう、そこここに歴史の重みを感じる…というか。

基調カラーはブルーだが、そこここに紫や赤のソファがどっしりと構えている。漂う気品と重厚感。

絵画のご婦人と目があっちゃったよ…。

私が泊まった212号室はツインのお部屋。
210と211はエレベーターのすぐそばだったのに、212は廊下を曲がって、さらに階段を5段ほど上がった先だったので、迷子になっちゃった。

お部屋はラブリー💕
リビングの窓が扇形で、ソファも扇形。
窓外は他の部屋の屋根だったけれど、その形状がまるでパリのアパルトマンみたいで可愛い。(行ったことないけど😅)
窓は開閉でき、夜も10時半くらいまで明るいので、ずっと鳥のさえずりが聞こえていた。
さて行って初めて知ったのだが、このホテルは世界でも有名なホテルだった。
な、なんとグランドホテルオスロは、ノーベル平和賞の受賞者の宿泊ホテルで、歴代の受賞者がここに泊まっている。
フロントのお兄さんと仲良くなって、その特別室を見せてもらった。


ダライ・ラマ法王、オバマ前大統領、アラファト議長、ゴルバチョフ書記長、ネルソン・マンダラ氏など、錚々たる顔ぶれの写真が飾ってある。
受賞者はこの部屋のバルコニーから、祝福にかけつけた市民に挨拶をする。眼前の公園はもちろんのこと、そこに至る通りまで、ぎっしりと人で埋まるとのこと。
平和への願いと覚悟が、こんなところにも表れている。
フロントのお兄さんも、ノーベル賞はスウェーデンだけれど、平和への気持ちは誰にも負けないから、ノルウェーに平和賞の舞台がある…と言う。
2024年に受賞した被団協のこともよく知っているようだった。(ヒダンキョウの発音は難しそうだったけど)

フロントの壁には、ずらりと古いタイプの鍵が並んでいる。

歴代受賞者が実際に使った鍵を保存している。現在はカードキーになっているので、昨今の受賞者の鍵はない模様。

奇しくも時は8月、畏れ多くも私たちは平和の殿堂に足を踏み入れてしまったようだ。
では、荷物も置いたし、オスロの散策に出かけよう!

(ホテルのエントランスに”Close your eyes and count 10″という可愛い像が)
北欧の旅③につづく