北欧の旅2025⑨ ベルゲン/離島のレストラン・コーネリアス

日本で手配したオプショナルツアーのひとつが、ホルメン島のレストラン・コーネリアス。

ベルゲンから30分ほどフェリーに乗る。

あまり切り立ってはいないけれど、一応、フィヨルドの一部みたいな水路を行く。

なかなかのお値段と、口コミが見事に両極端に分かれているのとで、すごく迷ったのだけれど、「行ってみたい」の声に後押しされて予約してみた。

フェリーに乗って向かうレストラン

船着き場は、ホテルの目の前、歩いてものの30秒。

こういうの便利だ。

今度はいい席ゲット。いってきま~~す💕と、はしゃいでいる。

悦びが隠しきれない。ワクワクするね。

離島のレストランに、接岸する。

デッキから建物までの間に生簀があって、ホタテや牡蠣がいっぱい。

フレッシュシーフードと書いてあったけど、これは期待できるのでは?

案内されたテーブルで、まずはシャンパンをオーダー。

アルコールに弱いYasuyoちゃんは、ちょっとだけね。

かんぱ~~い🍷

私たちのテーブルについてくれたのはハッサン。

にこやかで愛想はいいが、マシンガン並の早口で、聞き取れない! ちょっと待って、もう少しゆっくり。

お天気がよければ、デッキで食事もできるはず。

コーネリアスの5品コースディナー

1皿目は、クジラのタルタル。

今日は珍しくクジラが入ったから・・・とハッサン。

でもクジラって、竜田揚げにするもんじゃないの?

生で食べて、大丈夫なんだろうか・・・と、鮨と刺身の国からきた私が心配する。😅

恐る恐る口に運ぶと、マグロのタタキとあまり変わらなかった。

2皿目は、ホタテのグリル。

さっき生簀にいた子かしら・・・。

ハーブが効いている。

ご飯が美味しいとお酒も進む。酔っ払い2丁、できあがり!

自分のペースで淡々と飲むSekoちゃん。赤いお召し物が素敵。

3皿目。これはなんだったかな・・・。

みんなに聞いてみるも、誰も答えられない。人の記憶のあやふやさよ。😅

あの夜の消えそうな記憶を必死にたぐり寄せると、海藻のせんべいの下にキヌアか米粒状のパスタがあったような。

4皿目がメインのお魚。鱈かな。

実は口コミが二分した理由は、味付け。

素晴らしい、最高と絶賛する人と、塩辛くて食べられないと逆の評価をする人と。

私たちの中でも意見は分かれた。

薄味に慣れた舌には、やはり塩味が強すぎたようだ。

私? ほぼ美味しくいただいたけれど、メインのお魚はもう少し塩味控えめでもよかったかな。

お食事は、事前の期待値、レストランに行く道筋、店の雰囲気、スタッフの対応、お料理、コスパ、その全ての総合的な体験だ。

ベルゲン滞在を締めくくる、思い出深い夜になったことは、間違いない。

食べて、飲んで、笑って、いっぱい馬鹿話もしたけれど、真面目な話や深い話もした。

どこでもドアならぬ、どこでもセッション~~。

なんて豊かな旅なんだろう。

昨日のフィヨルドツアーとこの日の離島レストランで、私は気づいたことがある。

どちらも日本で手配したオプショナルツアーで、私が担当した。

事前に全員の意見を聞いたので、合意の上ではあるのだけれど、みんなが満足できるかどうかをずっと気にしていた。

周遊券を使ったフィヨルドツアーで私が疲れ切ってしまったのは、全ての行程が間違いなく滞りなく進むように、気を張っていたからだ。

コーネリアスでも、「楽しかった」「来て良かった」という感想を聞くまで、どこか不安だった。

なぜ何かあってもなんとかなるよと、流れに委ねられないのか。

なぜ全てがスムーズに進むことに、こんなにこだわってしまうのか。

なぜ自分が責任を負っているように感じてしまうのか。

そういえばバスや電車の乗り方が分らない時も、じっとしていられず、つい先陣切って解決に乗り出してしまう。

全力で今を味わっている仲間たちを見ていて、どうして私は次の心配ばかりしているのだろう・・・と疑問が膨れ上がってきた。

みんなが楽しめるように、不快な想いをしないようにという、それはChikaちゃんの優しさだよ・・・と言われても、それだけではない、なにかゴリッとしたものがあるような・・・。

私に必要なのは、ケセラ菌(ケセラセラを誘発する菌)なのかもしれない。

5皿目はデザート。木イチゴのムースとサッパリ系のアイスクリーム。

クローバーが乗っているのが可愛い。

5品のコースディナーを、3時間くらいかけて楽しんだ。

あとはまたフェリーの乗って、ベルゲンに帰るだけ。

面白かったのは、お客さんが乗船した後、バタバタと片づけと着替えを済ませたハッサンが、ビール片手に同じ船に乗り込んできたこと。

スタッフはホルメン島に住んでいるわけではなく、通勤しているようだ。

暗い海、波を蹴立てて、船は行く。

お腹も心も満たされて、フェリーの揺れが心地良い。

ベルゲンとは明日でお別れ。・・・名残惜しいなぁ。

→北欧の旅2025⑩へつづく

この記事を書いた人

Chikakoプロフィール

Chikako

金沢市在住。バラとコーヒーとコーギーが好き。
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