傘が手放せないノルウェー。
私の住む金沢は天気が移ろいやすく、「弁当忘れても傘忘れるな」が市民の共通認識になっているが、ここノルウェーも負けていない。
ベルゲン最終日の朝も薄曇り。時折パラパラと小雨が混じる。
道行く人々は一様に傘を差したり、レインコートを羽織ったり。
この日は夕方の飛行機でヘルシンキへ向かう。
ホテル前から出る空港行きのバスには、14時くらいに乗ればいいかな。
朝食時の作戦会議で、ケーブルカーに乗ってフロイエン山に上ってみることになった。
フロイエン山
フロイエン山は、ベルゲンの街の東に位置する標高400メートルの山。
たかだか400メートルと侮ることなかれ。
ベルゲン一体を見渡すことができ、どのガイドブックにも必ず載っている。
歩いて上ることもできるが、ケーブルカーなら4分ほどで山頂に着く。

ケーブルカーの駅までは、ホテルから歩いて7~8分。
ベルゲンはコンパクトな街だ。
朝の9時だというのに、チケット売り場にはすでに行列が出来ている。
ネットでも購入できるというのでチャレンジしてみたが、・・・撃沈。
ステップが多すぎて、よく分らなかった。
ネットリテラシーが低い者は並べ! ということね😅
こうやってどんどん時代から取り残されていくなぁ。

可愛い赤いケーブルカーが、緑の丘を登る。
のどかな風景だが、車内はすし詰め状態。

外の景色? 見えないなぁ。

展望台に到着。ベルゲンの街が一望できる。

撮って、撮って~~💕と、はしゃぐ観光客。

15歳くらいのイケメンボーイに撮ってもらったよ。

これ、v-logで何度も見たーーー! 東京まで8500キロになっているけれど、もっとあるのでは?
キーウだけ、ウクライナ国旗の色がついている。
きっとこれは「忘れないで!」のメッセージ。私たちよりよっぽど身近なこととして、感じているのだと思う。

あちこちにトロールの像がある。
一応、妖精らしいのだけれど、妖精って、もっと可憐で美しいのでは?

不気味でもある。

山頂には公園があって、親子連れがいっぱい。

遊歩道が整備されているので、ハイキングも楽しめる。
1時間くらいあれば十分だろうと思っていたが、全然時間が足りなかった。

ここにもヤギ。

すごく人慣れしている。もしかして営業部長?
お天気がよければ、もっと長居したかったけれど、風が強くて冷えるので、早々に山を下りる。

ケーブルカー駅への通路で、かわいい壁画が見送ってくれた。
絶品フィッシュスープ
空港行きのバスに乗る前に、腹ごしらえをしなければ。
フィヨルドツアーの後に入ったレストランにもう一度行きたいとのことで、ブリッゲロフテ・ステューエナを再訪。

私はお初だ。

ランチだし、まあ軽くね・・・ということで、ハーフサイズのフィッシュスープを頼んでみた。
フィッシュスープは文字通り魚介のスープのことだが、各店で味が違うという。
その店のプライドをかけた一品というわけだ。

サーモンのクリームシチュー・・・というのが、一番近い説明だと思う。
ホタテやエビが入ったバージョンもある。
ベルゲンの名物料理はバカラオ(Bacalao)と呼ばれる干し鱈のトマト煮で、この店にもある・・・と、後から知った。
これは是非ともリベンジせねば! (一生に一度とか、最初で最後とか言ってたのに😅)
ヘルシンキへ
たくさんの思い出を抱え、ベルゲンを後にする。
空港で搭乗手続きをし、手荷物を預け、モタモタと出国ゲートをくぐり、免税の申請をして、定刻より40分遅れのフィンエアーに。

一応国際線なのに、小さなプロペラ機だ。
ノルウェーはEU加盟国ではないけれど、ヨーロッパ圏内はご近所感覚なのかもしれない。

さらばベルゲン。

窓からきれいな満月が見えたよ。
フィンランドはどんな所なんだろうね・・・期待に胸を膨らませ、飛行機は国境を越える。

ヘルシンキに到着すると、日はとっぷり暮れていた。(それでもほのかに明るい)
それもそのはず、遅延があったので、現地時間はすでに23時近い。
市内への終電が出るまで、そんなに余裕はない。
急げ!
電車のホームまで長~~~~~~いエスカレーターを下りる。
エスカレーター前の巨大スクリーンではオペラを上映中。(なぜここでオペラ?訳がわからん)
荷物を引きずりながら、なんとか辿り着いたホームにはすでに電車が止まっていた。
北欧はみんながズルせず、ちゃんと切符を買っているという前提で社会が回っているので、改札はない。
チケットの確認もほとんどない。
だ・が!
もしキセルが見つかったら、問答無用でとてつもない罰金が科せられるとか。
善良な旅行者のワタクシたち、もちろん正規の切符を買いますわよ。
先に3人だけ電車に乗せて、ホームの券売機で急いでチケットを購入。
しかし、カード決済したはずなのに、待てど暮らせど、チケットが出てこない。
え? え? どういうこと?
・・・と顔を見合わせた時、背後でプシュ~~~~ッと電車のドアが閉まった。
ゆっくり走り出す電車。
あ、あ、あ~~とびっくりした表情の3人を乗せて、無情にも電車はホームを出て行った。
車内にはチケットを持っていない3人、ホームには取り残された3人。
さて、どうする?