靖国神社の鳥居の前に、『遺書』が掲示されていました。
The last message for this month とありましたので、毎月、変わるのかもしれません。
遺書
二十有余年を顧みて、今日私が斯くも立派に死所を得ましたのも、一重に御両親様はじめ兄上様、弟両君等の御厚情、御薫陶の賜と深く深く感謝しつつ喜んで国難に殉じて行きます。
今にして思ひを過ぐる日に致しますれば、此の御厚情に何等報い奉る事も得られず、唯々己が不孝に涙を禁じ得ない次第であります。
何卒、此の不孝を御許し下さい。
御両親様、兄上様方、姉上様方、弟両君
皆様の御隆昌と御健康を御祈り致します。
陸軍少佐 安齋昌命(あんざいさかえのみこと)
昭和19年5月1日、インド・フェンニイ附近にて戦死
宮城県仙台市郡山出身 25歳
25歳の未来ある青年は、本当はどんな気持ちで、この遺書を書いたのか…。
そんな時代だった…と言えばそれまでですが、もしこの青年が自分の夫だったら、兄だったら、息子だったら…と考えると、その虚しさが胸に迫ります。
大切な人たちに、こんな言葉を言わせたくない、もう二度と!