衝動に従って

昨年の今頃だったろうか・・・、学びの友が「衝動に従って生きる」と言いだした。

SNSで彼女の情熱的な書き込みを何度も目にしたが、私には今ひとつその意味が分からなかった。

衝動・・・、衝動的犯行、衝動買い、どちらかというとマイナスのイメージがつきまとう。

だが衝動に従って生きると宣言した彼女は、単身海のそばに移住してしまった。

誂えたように好みにぴったりな住居が見つかり、家の中を自分の好きな物だけでかためる。

冷蔵庫には大好きな地酒。

子守歌は寄せては返す波の音。

好きな時に起きて、好きな時に食べて、好きな時に眠って、好きな時に働いて(自由業)、好きな人に会って、好きな場所に行って・・・。

朝、気が向いたら、浜まで歩いていって、そこでパソコンを開いて仕事をすることもある。

遊びも仕事も全力投球。

毎日が充足して、とても幸せそうだ。

そんな生活スタイルを手に入れたのは、彼女が”自由になりたい”という衝動に従ったから。

 

さて衝動とはなんだろう。

  1. 何かの刺激を受けて心や感情が衝き(突き)動かされること。
  2. 抑制が効かない状態になって発作的に行動しようとする心の働きのこと。

いくつかの辞書を調べてみたが、概ねこんなところだろうか。

ただ友人の意味する衝動とは、少し違うようにも思う。

衝動をもっと分かりやすい言葉にすると、○○がほしい、▽▽が食べたい、◇◇に行きたい、☆☆に会いたい、◎◎をしたい…、そんな単純な欲望。

それ自体はなんの罪もない、かわいらしい願いだ。

私たちは1日に何度もそんな衝動を覚えている。

だが理性や理屈や思考がすぐに入り込んできて、そんなの無理とか、なんの得にもならないとか、人がなんて思うかとか、あれこれできない理由を並べ立てる。

そして〇〇がしたいな…というシンプルな願いを、瞬殺する。

友が言う”衝動に従って生きる”は、この小さな声を無視しないで、拾い上げるということなのではないだろうか。

彼女の衝動は、ちょっと普通では真似できないような変化へと繋がっていったが、もっと小さなステップであっても、自分の衝動を大切にすることはできるはず。

なんだか今頃になって、やっとあの言葉の意味が分かってきた…。

 

そして今、私は自分の衝動に従って、なんの得にもならないチャレンジをしている。

こんなことをしたいと夫に話した日、彼は全く理解ができないようだった。

なんのために?

どうして今?

それをやってどうなるの?

何ひとつ、まともに答えられない。

だけどやってみたいのだ!

理性で判断すれば、絶対にやらない案件。

だけどやってみたいのだ!

理由は分からないし、私の人生にプラスになるかも定かではない。

だけどやってみたいのだ!

 

私の中に湧き上がった、やってみたい衝動。

これまでなら理性で衝動を押さえつけていただろう。

母だから、妻だから、お金がかかるから、時間がないから、意味がないから、緊急事態宣言が出てるから、常識では考えられないから‥。

そうやってどれだけの願いを諦めてきたことだろう。

 

なかったことにしたくない、今回は。

 

だからこっそり一歩踏み出してみた。

そうしたら楽しくて、楽しくて、仕方がない。

向かう道すがらもハンドルを握る手が踊り出しそうになるし、帰って来る時は、るんるんスキップしたくなる。

久しく忘れていた、この感覚。

なんの役にも立たないとしても、この浮き立つ気持ちだけで、私はもう十分満足だ。

費用対効果はマイナスかもしれないけれど、ワタクシ的には十分元は取れた。

衝動・・・、内から湧き上がる小さな願いは、こんなにも満たされたがっていたんだなぁ。

よかった、思い切ってやってみて。

 

して、そのチャレンジは何かって?

…そうね、ヒントは俳優の風間俊介さんが好きなこと。(#^^#)

羽田空港

 

この記事を書いた人

Chikako

Chikako

金沢市在住。バラとコーヒーとコーギーが好き。
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