北欧の旅2025⑯ヘルシンキ・テンペリアウキオ教会、そして帰国

ずっと図書館にいたい気もするが、我らはエトランゼ。

風に吹かれて、流れるように移動するのさ😆

夕方、帰国の飛行機に乗るので、14時にはホテルに戻らなければいけない。

それまでにあとどこに行ける?

テンペリアウキオ教会

自然の岩をくり抜いた礼拝堂がある。

洞窟みたいな所かな?

トラムに乗ってもいいけれど、15分くらいだから歩くことにした。

歩いてこそ感じるものも、いっぱいあるしね。

時間がないという割にブラブラ歩く私たちの目の前に、なにやら趣のある建物が。

近寄ってみる。

前庭にはにはヘラジカ、バルコニーにはクマ?

ミミズクもおった!

Zoologicum・・・、ヘルシンキ自然史博物館だった。

氷河期から現代に至るまで、地球やフィンランドの歴史や自然環境をテーマにした展示があるらしい。

こういうの好き💕 (吹田市の国立民族学博物館、高校生の頃、大好きだった)

時間があったら、入ってみたかった。

後ろ髪引かれながら博物館を通り過ぎ、坂を上っていくと、すごい車がとまっていた。

わあ~~、映画で見たことある。ザ・アメ車!

すかさず記念撮影するケビン。

え? yukiちゃんも?😅

そしてこれがテンペリアウキオ教会の入り口。

地下鉄か地下道への入り口みたい。

迷える子羊を迎え入れる教会なのに、有料だった。

むき出しの岩と建物がドッキングしている。

説教壇。日曜日には実際に礼拝が行われている。

そして視線を上げると・・・。

圧巻な天井。

宇宙船みたいだ。インディペンデンスデイという映画を思い出しちゃった。

せっかくなので、ちょっとお祈りなぞ。

ピアノはもちろんのこと、パイプオルガンまである。

ピアニストとボーカリストがリハーサルを始めた。

お・・・、もしかして教会音楽、聴けるの。ワクワク。

みんなはここから、カモメ食堂に行くとのこと。

私はもう少しここにいて音楽を聴きたいし、もし礼拝があるのなら参加させてもらいたい。

ということで、別行動をした10分後、係の人が近寄ってきて、これから特別礼拝があるからと、退出を促されてしまった。😭

結婚式かなにかかな。

ひとりで街歩き

残念だけど、仕方がない。

14時にホテルに戻ればいいので、それまでぶらぶらしよう。

白にブルーの十文字の国旗がはためいている。

最寄りの停留所からトラムに乗って、昨日も訪れたカンピ礼拝堂の近くで下車。

小腹が空いたので、カフェに入ってみた。

お魚のスープが美味しそうだったけれど、他の人の注文を見たら、でっかい丼みたいなスープ皿だったので、私には無理・・・と大人しくマフィンとラテ。

これだけで2000円くらいしたよ。もう少し円が強くなってくれることを、切に願う。

オープンテラスには、いい風も雀ちゃんたちも自由に入ってくる。

マフィンをかじりながら、街を見ているだけで、満足感があふれてくる。

オープンカフェはあちこちにある。

北欧の夏は短い。

ここに暮らす人々は、貴重な陽光を楽しんでいるようだが、私は日焼けが気になるよ。

デパートの庇に大きなムーミン!

突き当たりにホテルが見えるから、迷子になる心配はない。

ウィンドウをのぞいたり、路上ライブに耳を傾けたりしながら、セントラルステーションに戻ってきた。

駅の横には、おとぎ話の舞台みたいな広場。

これはアレクシス・キヴィの銅像。

キヴィはフィンランド国民文学の父と称される小説家。

文学活動は10年間だけと、とても短命だったらしい。

約束の14時少し前に、私はホテルに着いたが、みんなはどうしたかな?

残念! カモメ食堂😭

映画【カモメ食堂】の大ファンがフィンランドに来たら、舞台になったレストランに行かずばなるまい。

・・・ということで、最終日のランチはRavintola Kamomeで。

お昼時は大変混み合うという事前情報を得て、早めに現地に到着するも、まだ開店前だった。

平日は11時開店だが、土曜日は13時なんだって。

生憎この日は土曜日で、13時まで待ってランチする時間的余裕はない。

それでお店の人に頼み込み、開店前に写真だけ撮らせてもらったのだとか。

つよっ! 交渉したの誰? すごいね。

Japanese & Nordic foodって書いてある。日本食と北欧の料理、両方を提供しているようだ。

映画と同じだ~~。

主役3人の写真とサインが飾ってある。グッズもいっぱい。

日本人の聖地巡礼みたいになっちゃってるのかな。

印象的なブルーの腰壁も健在。

次に来た時には、絶対食事しようねと言いながらカモメ食堂を後にする一行。

だが帰国してすぐ、9月20日に食堂が閉店するというニュースが飛び込んでくる。

食事することは叶わなくなったが、かろうじて映画の舞台に身を置くことはできたね。

ヘルシンキ・ヴァンター空港へ

その後、無事ホテルで合流し、6人全員で電車に乗って空港へ向かう。

4日前に到着した時は、はぐれちゃって大変だった・・・なんてことを思い出しながら。

帰路もフィンエアー。

セルフでチェックインして荷物を預け、保安検査へ。

ヴァンター空港は3回目。ムーミンカフェの横を通るのも3回目。

雑な造りのムーミンとスナフキンにもさようなら。

そして私たちには飛び立つ前に、解決しておかなければならないことがあった。

言わずと知れた万引き防止タグ。

Akemiちゃんがノルウェーで羊毛のセーターを購入した際、お店の人が取り外すのを忘れたようだ。

このタグは専用の器具がないと外せないし、たたき壊すようなことをしたら、インクが飛び散って服を台無しにすると聞いたことがある。

こんな物がくっついているなどと知らぬまま、私たちはフィンランドに来てしまった。

そしてAkemiちゃんは、このタグがついたセーターをフィンランドで堂々と着ていた。

万引き犯と間違われて、職質されなくて本当によかった・・・。

日本にもこの手のタグはある。

でも北欧とは規格が違って、取り外せない可能性は高い。

国は違えど、同じ北欧圏、なんとかここで外さなければ!

空港の衣類を扱っているショップで事情を話してみたら、店員さんが快く外してくれた。

よかった、ありがとーーー💕 これで潔白の身となって(?)帰れるよ。

ここでちょっとしたサプライズが起った。

出国審査を終え、搭乗口で待っている時、駆け寄ってきた人がいる。

なんと! 一昨日、お世話になったたえちゃんだった。

空港のグランドスタッフとして働くたえちゃんは、私たちの帰国便を知っていたので、わざわざ探しに来てくれたようだ。

またいつか会おうという約束、2日で果たされちゃった😆

さよなら、フィンランド

搭乗して間もなく機内アナウンスがあった。

8月3日にカムチャッカで噴火があり、噴煙の影響があるので、飛行機は往路とは違うルートを取るとのこと。

行きは北極ルート、帰りはアラブ諸国やパキスタン、中国の上空を飛ぶ。

北欧は夜でも明るかったが、緯度が下がってくると普通に夜になる。

窓から見下ろすと、真っ暗な地上にポツンポツンと瞬く光。

イランとかイラクの街の灯りかしら。

同じ地球上にありながら、行ったことのない地の方が圧倒的に多い。

果たして今世、アラブの国々とご縁が結ばれることはあるのだろうか。

旅の疲れと帰国することへの安堵からか、ちょっぴりメランコリック。

大陸周りの飛行も順調で、機内食を食べたり、映画を観たり、本を読んだりしながら、14時間後には、無事成田にタッチダウン。

同じ場所から飛び立ち、同じ場所に着地した私たち、旅の前と後でなにか変わったことはあるかな。

外見的にはなにもない。

だがわずか10日間ではあるが、ノルウェーとフィンランドで私たちが見たもの、聞いたもの、触れたもの、感じたもの、味わったものは、忘れえぬ経験として細胞の奥深くに吸収された。

それは実生活にそのまま役立つことはなくても、私たちの厚みと深みを少しだけ増してくれたはず。

経験値という名の種は、ずっと眠ったままかもしれないし、いつか思いもしな場で突然芽吹くかもしれない。どっちでもいいのだ。経験すること、それ自体に意味があるのだから。

一生に一度とか、最初で最後とか言いながら向かった北欧が、また行ってみたい場所になったのも、行ってみたからこそだと、今、しみじみ思う。

2年程前、新年の願いをしたためた際、私は「一緒に旅をするような友がほしい」と書いた。

それが今年は怒濤のように叶っている。

春には能登、初夏には熊野、夏には北欧、秋には奈良。

心からの願いを天は聞き届けてくれる。世界はよきもの、よきことで満ちている・・・と信じている限り。

✈✈✈✈✈✈✈✈

人は忘れる生き物なので、どんなに感動したとしても、時間の経過とともに、記憶が飛んでいきます。せめていつでも思い出せるように、3ヵ月もかけて旅行記にまとめました。

長々とお付き合いいただき、本当にありがとうございました。

そして一緒に旅をしてくれた、Akemiちゃん、Yasuyoちゃん、Sekoちゃん、Yukiちゃん、Kevin、快く送り出してくれた家族と職場のみなさんへ、ありがとう。

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この記事を書いた人

Chikakoプロフィール

Chikako

金沢市在住。バラとコーヒーとコーギーが好き。
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