『自分の時間を生きよう』
ダマヌールサーキットの真ん中に立った時、ふいにそう思った。
他人に振り回される生き方から、自分軸の生き方にずいぶんとシフトしてきた。
それでも社会生活の中で、こなさなければならない役割はあり、捨てられないものなどない…と思う一方、自分の担う責任を考えると、や~~めたと言えないこともある。
何にも縛られず自由でありたいと願っても、現実には社会の一員であり、助け助けられながら生きている。
黒か白か…ではなく、ゼロか百かではなく、正しいか正しくないかでもない。
必要なのはバランス。
自分の状態を知り、何を大切にしたいのかを問い、どこにたどり着きたいのかを見極め、そのために誰に会い、何を分かち合い、どんな行動を積み重ねればいいのかを図る。
家庭、職場、社会の中で、日常生活を営みながら。
肩の力が抜けたな~~。
2022年4月1日、私は60歳になった。
…その昔、義姉が50歳になった時、人って50歳になるんだぁととても失礼なことを思ったが、今はそれを遥かに超えて、自分が60になった。
そして改めて知ったのは、大台に乗ったからといって、昨日までと体力も気力も環境も激変するわけではないということ。
これからもこのペースのまま私の人生は続いていく。
でも少し時間の質の捉え方は変わるのかな…。そしてエネルギーの扱い方も。
その節目の日を大好きな場所で迎えることができた。
誕生日だから…と計画したわけではなく、昨年参加したリトリートの同窓会がたまたまこの日だった。
…もしかしたらいたずら好きの主催者が、ねらってそうしたのかもしれないけれど。
(いたずらっ子ペア)
養老は桜が満開で、プログラムに急遽お花見を追加。
この緩さがたまらなく好き!
養老公園の桜のトンネル。
みんなで笑いながら歩いた。
本日のシェフ、本堂佳子さんとミカン狩り。
この八朔が…次の日、まさかピザになって出てくるなんて!
菜の花はもちろん、船戸クリニックのお庭から。
みんなにお祝いしてもらって照れ照れだったけれど、注がれた温かい気持ちが胸に迫ってきて、ウルっときちゃった。
ありがとう。
そして食後はキャンプファイアー。
50年ぶりくらいかなぁ。
気温は低かったけれど、パチパチ勢いよく燃える火を囲んで、コイバナなんかもしちゃったりして、とても楽しかった。
マイムマイムも踊ればよかったかな?
みんなが笑っている。
口角を上げているだけじゃなくて、心から笑っている。
安心して笑っている。
子どものように無邪気に笑っている。
…ずっと憧れていたかもしれない、こんな空間、こんな時間。
寝床にはクマちゃんが待っててくれたし、へんなちゃんにも再会できた。
へんなちゃん、あのね、貴女のおかげで私はずっとやりたかったことに着手できたんだよ。
もうしばらく、付き合ってね。
(この子をモデルに書き始めた物語→病院ねこのヘンナちゃん)
楽しい時間はあっという間に過ぎる。
でもそれでいいのかもしれない。
ちょっとだからこそ、一瞬一瞬を感謝して味わうことができるから。
ここで笑って緩んで満たしたエネルギーを、日常にいっぱい持ち返りたい。
そして自分の時間を生きるんだ、私!