平成が令和になる瞬間、心静かに瞑想をして過ごそう…と思いました。
残り10分を切った時、お祝いムード一色のテレビも消して、座禅を組みました。
瞑想の基本は、なにも考えないこと。
呼吸に意識を向け、頭の中を空っぽにし、ただただ今・ここ・自分を感じることです。
ですが今回はちょっと勝手が違いました。
目をつぶって間もなく、私をとりまくたくさんの人たちの顔が浮かんできました。
家族、親戚、友人、仲間、ママ友、かつての受講生さん、ご近所さん、仕事仲間、業者さん…。
順不同で浮かんでくる人たち。
平成時代、私と関わってくれた人たち。
そこで彼らを頭から追い払うのではなく、ひとりひとりに感謝を伝え、その幸せを祈ることにしました。
〇〇さん、ありがとう。
▽▽さん、あなたの行く道が幸せでありますように。
☆☆さん、あなたの幸せを祈ります。
主にこの3パターンですが、頭に浮かんでくる人、ひとりひとりに丁寧に伝えました。
…こんなことをしたのは、実は初めてです。
祈る瞑想をしたらいいよ…と、聞いた覚えも、読んだ覚えもありません。
ただそうしたかっただけ。
何人の幸せを祈ったでしょう。
気が付いたら、30分以上が経過し、時代は令和に変わっていました。
たぶん、これを読んでくれている貴方のことも、祈ったかも…。(^^)/
明けて令和元年5月1日。
改元と同時に還暦を迎えた夫が、朝食の席で言いました。
「自分は昭和を30年、平成を30年生きてきた。
親父の寿命が91歳だったから、同じだけ生きるとしたら、あと30年。
自分にとっての昭和は成長期、平成は充実期だった。
令和は、これまで自分が培ってきたものを、社会に還元する時代にしたい。
最後の30年は、人生の円熟期にしたい。」
それを聞いて、とても嬉しくなりました。
なぜって、私も同じようなことを考えていたので。
これまでの私の経験やそこから得たものが、誰かの希望や勇気になればいい…。
自分の辛かったことや苦しかったことが、誰かの役にたてば、こんなに嬉しいことはない。
人は変われる、いろいろあっても超えていける、大丈夫なんだよ…というメッセージを伝えたい。
たぶん、夫の還元の仕方と私のやり方は、違うでしょう。
対する人や場も、違うと思います。
でも根底に共通の想いがあるのなら、私たちは同じ方向を向いて、これからも生きていけます。
新しい時代、社会も私たちひとりひとりも、大きく変わっていくでしょう。
でもそれは競ったり戦ったりするためではなく、個人が真実の自分を生きるため。
みんな違って、みんないいを実現させるため。
私たちには想像もつかない様々な辛苦を乗り越えて、皇后になられた雅子様。
その輝く笑顔を見ながら、そう思いました。