もう20年以上も前、石川県立歴史博物館、通称・赤レンガミュージアム前の歩道で、なにかを踏みそうになった。
夕闇に目をこらしてみると、それはでっかいカエルだった。
思わず、ぎゃあ!と悲鳴を上げた。
ヒキガエルなのか、ウシガエルなのか、レンガの歩道にボテッと落ちている体のソレは、すごく気味が悪かった。
よく見れば、そんな塊がいくつも!
それ以来、あの道を歩く時は、ドキドキしてしまう。
同じドキドキでも、こっちのドキドキはちょっといい。
ドクダミの葉っぱの上で見つけたアマガエル。
動かないでよ、逃げないでよ…とドキドキしながら、もたもたカメラを引っ張り出す。
よかった、間に合った!
正式名称はニホンアマガエル。
梅雨時に田んぼで大合唱をしているのはこのカエル。
グリーンの宝石みたいできれいだけれど、実は体表から分泌される粘液には毒がある。
カエルを触った手で、目や傷口を触らないようにね。
つぶらな瞳。何を見ているのか…。
哲学者のようでもある。
カエルの写真といえば、私の一世一代のショットはこれ。
撮影時期は10年くらい前だが、撮影場所はドクダミの葉っぱの上のアマガエルと同じ。
シャクヤクを撮ろうと近づいたら、先客がいたというわけ。
ふかふかのシベの上にカエル、こんな偶然、二度とないかもね。
我が家の庭にもアマガエルがいる。
ちょっと太っちょさん。
高さ2メートルくらいのバラの枝、どうやって登ったのかな。
そしてこの周辺に、オタマジャクシが生息できる水辺がないのも、不思議なところ。
なにかのお使いなのかしら…。