その昔、50歳は、とてつもなく遠いことだった。
親せきの女性が50歳になったと聞いて、「人って50歳になるんだ…」と、20代だった私は思った。
なんて失礼で、なんて無知なヤツ!
50歳をとうに超えた今となっては、当時の自分に言ってやりたい。
人生50年の江戸時代ならいざしらず、現代の50歳はまだまだ若い。
確かに若い。若いんだけど…。
でもやっぱり20代のような挑戦は、なかなかできないのでは?
それをやってのけたのが、エクラ鍼灸院の島田ひろみさん。
彼女は、30代の頃から、とても体調が悪かった。
…といっても入院や通院を要するものではなく、いわゆる不定愁訴。
誰だってみんな、こんな痛みやだるさがあるんだと疑わなかったので、治療をしようとは思わなかった。
そして安易に痛み止めを飲んでしのいできた。
だが婦人科系の病気が見つかったことをきっかけに、自分の症状がことのほか重かったことを知る。
そして出会った鍼灸。
その時先生に「生理痛は、ないのが普通」と言われ、衝撃を受ける。
これまで耐えてきた痛みは、一体なんだったのか…と。
強い薬ではなく、鍼灸で生理痛やその他の痛みから解放されるのなら、治療を受けたいし、自分自身が鍼灸師になって、同じように辛い思いをしている女性の助けになりたい!
ひろみさんは、そう思った。
まあ、思うだけなら、誰でもできる。
鍼灸の学校は卒業までに3年かかる。
そして国家試験に合格しなければならない。
資格を得ても、実地の経験を積まなければ、独り立ちは無理。
お金もかかる。(医療系の学費は高い!)
さて、貴方だったら、49歳から、そのチャレンジに飛び込んでいけるだろうか。
そんないきさつを静かな口調で語るひろみさんは、実際に行動してきた人の自信にあふれていた。
たくさんの「無理」を乗り越えてきたからこその自信。
圧倒的な努力に裏打ちされた自信。
いろんな制限に阻まれている私たちにとって、なんと励みになることか!
人生の後半戦に入ったら、その生きざまをもって、若い世代に希望を見せてあげられたら、いいなぁ…。
後半は、鍼とお灸について。
実際にみんなで、お灸を試してみる。
私は初めてではないけれど、未経験の人は、どのくらい熱いんだろうか…と心配している。
セルフ用のお灸にもレベルがあって、初心者用の物は、ほとんど熱さを感じない。
一番ぬるいお灸で42度。お風呂の温度と同じだ。
やってみたら、意外と怖くないと分かる。
私が不思議だなぁと思うのは、体中にあるツボや経絡のどれに刺激を与えたら、何に効くのかを、一体誰がどうやって解明したのか…ということ。
科学が今ほど発達していない時代に、本当に人間が、そんなことをやってのけたのかなぁ。
宇宙人からのギフトだったりして…。
私は現在、高校生の頃からの肩こりに、鍼灸で挑み中。
8月のモーニングSeriはお休みです。
9月は、またまた50歳からの挑戦、ウォーキングからスタートしてフルマラソンまで到達した中村明美さんのお話。
その後は、健康について、大掃除について、弁護士目線の相続について…と、魅力的なラインアップ。
乞うご期待!
さわこさん、はやく怪我を治してね。