平べったい箱が届きました。
なんでしょう?
開けてみると…。
パンフレットやお手紙と一緒に、送り状と分厚い紙袋。
古着deワクチンからの専用回収キットでした。
古着deワクチンとは?
簡単に言えば、古着を寄付して、途上国の子どもたちにワクチンを送るシステムです。
古着はほとんどお金になりません。
以前リサイクルショップに、45リットルの袋いっぱいの古着を持ち込んでも、300円くらいにしかなりませんでした。(ちょといいモノも混ざっていたのに)
国内ではそんな扱いの古着ですが、途上国に送られると、服として再利用されるだけでなく、現地の雇用も生み出すそうです。
ただこのシステムの利用は、無料ではありません。
申し込みをして、大きな紙袋を購入するのですが、その金額が3300円。
え?寄付をするのに、さらにお金がかかるの?
そうなんです。
でも自治体に燃えるゴミを出すのも、有料でしょ?
(3300円はしないかもしれませんが…)
これはおそらく事務局の人件費や送料、途上国への送料や通信費、そしてワクチン代や医療者の人件費や交通費になるのだと思います。
どんなに善意の行為であっても、モノや人が動けば、お金がかかります。
その費用を、1袋300円の古着でまかなっていたら、大赤字です。
そのための3300円。
妥当と見るか、高いと見るか…。
2020年7月1日までに、古着deワクチンは、20,786,700着の古着を再利用し、2,589,564人分のポリオワクチンを寄付しました。
ポリオワクチンを届けるなんて、個人ではできないけれど、こんな形で実現するのです。
燃やしてしまえば、エネルギーを消費し、二酸化炭素を排出する古着が、地球のどこかでまた役に立ってくれるんだ…と思うと、私は気持ちが軽くなります。
なんでも送っていいわけではない
被災地支援の時もよく言われますが、相手が何を求めているかをよく考える必要があります。
あげるんだから、どんなモノでもいい…わけではありません。
以前、被災地で履き物が必要だということで、方々に声をかけて靴を集めたことがありました。
たくさんの靴が我が家に届けられましたが、その中には、目を疑うような品も…。
洗ってもファブリーズしても、強いカビの臭いが取れない靴。
靴底に亀裂が入った長靴。
お洒落なピンヒール。(被災地に送るのに)
元の色が判別できないほど汚れた運動靴。
片っぽだけ。
なんとも言えない気持ちで、送れない靴は私が処分しました。
支援や寄付は施しではなく、ましてやゴミ処分の方法ではありません。
(陸前高田市へ旅立った靴たち)
古着deワクチンに送ってもいいモノ
衣類全般、なんでもOKです。
夏服・冬服、男性服・女性服・子ども服・ベビー服・マタニティ。
ハンドメイドも可。
分別の必要はありません。
- 名前入りのもの(刺繍も含む)
- スーツ(上下一緒でなくてもOK)
- スキーウェア
- 和服(着物)
- ロンパース
- カバーオール
- おくるみ
- スタイ(よだれかけ)
- マタニティ用キャミソール
- 骨盤ベルト
- 妊婦帯
そのほか、バッグや靴、アクセサリーも受け付けています。
古着deワクチンに送ってはいけないモノ
- 下着類(ブラジャー、ショーツ)
- 肌着
- 靴下
- タイツ
- 水着
- パジャマ
- シーツや枕、布団などの寝具
- バスタオル、スポーツタオル(ハンドタオルより大きいもの)
- ぬいぐるみ
- おもちゃ
- 抱っこひも
- 食器類
- 電化製品
- 食品
- 大きな穴が開いているもの、大きく裂けているもの、著しく汚れているものなど
衣類の断捨離大会が始まる(^_^)v
さて、送られてきた強化紙袋。
広げてみたら、かなりのサイズでした。
160サイズの段ボールとほぼ同じ容量だそうです。
シャツなら100枚、セーターやジャケット類なら、それぞれ40枚は入ります。
これは…たくさん断捨離しないと💕
(これ1袋でポリオワクチン5人分)
梱包が終わったら、佐川急便さんに集荷依頼をして、取りに来てもらいます。(重いので持ち込みは難しいでしょう)
読み終わった本は、津波で流されてしまった図書館再建プロジェクトに送っていますが、衣類にもこんなシステムがあり、少ないモノで暮らしたい私にとっては、嬉しい限りです。
さて、頑張るぞ!