夜中に屋根を叩く、激しい雨音。
そして風のうなり。
台風の影響で、外はかなり荒れている。
カーテンを閉め、灯りを消していても、枝ごと引きちぎられるような勢いで、木々が大揺れしているのが分かる。
まるでハリーポッターの暴れ柳のように。
外にいたら、一瞬でずぶ濡れになるだろう。
・・・でも、私はぬくぬくとお布団の中。
このまま眠りにつき、なんの心配もなく朝を迎える。
こんな時、思う。
雨風をしのげる家があるというのは、なんてしあわせなことなんだろう・・・と。
普段は当たり前に感じている。
だけど、もし家がなかったら?
濡れそぼって、寒さに震え、まんじりともできずに、ただひたすらに朝を待つのだろう。
原始時代であったなら、これに天敵に襲われる危険も加わる。
獣を追い払うため、一晩中、火を絶やさないよう気をつけていなくちゃいけない。
安心して、ゆっくり眠るなんて、できなかったはず。
いつも半分覚醒していたか、見張り当番がいたのか。
雨や風をしのげ、敵に襲われる心配もせず、ゆっくり眠れるのは、家があるお陰なんだなぁ・・・と改めて思う。
・・・こんな時だけ。😅
当たり前は当たり前ではないことを、私たちはよく忘れる。
なにかコトが起こった時や困った時、初めて意識するのだけれど、本当はいつも有り難いなぁ、ラッキーだなぁ、しあわせだなぁ、与えられているんだなぁ、全部あるんだなぁ・・・と思っていられたらいいな。
それはもちろん家に限ったことではない。
普段、なにげにスルーしている環境や家族や仕事や友人・知人や時間や能力や役割その他もろもろ、本当は全部当たり前ではないのだから。
(雨風や天敵の存在すら知らないココちゃん)