受験シーズン到来。
目標を定め、長い時間をかけて頑張ってきた受験生たちは、今、決戦を前に、とてつもない緊張状態にあるかもしれない。
試験は自分との戦い・・・と百も承知なのに、どうしても周りと比べてしまう。
みんなが楽々と解いている問題、私だけが分からなかった・・・とか。
どうしよう、私だけが準備できていない・・・とか。
私だけがメンタルが弱すぎて、心が折れちゃってる・・・とか。
もうこれ以上頑張れない・・・と、肩を落としてつぶやく君に。
もしかしたら、ちょっとだけ役に立つ方法がある。
それはビリーフの書き換え。
平常心を保つためにも
周りは準備万端で、自信満々、合格を信じて疑わない。
だけど自分は違う・・・。
って、それ、本当に事実?
君は、全然努力してこなかったの?
問題集、真っ白なままなの?
1年前と比べて、知識は全く増えていないの?
そんなことはないだろう。
1年前と今では、君の合格の確率も試験に臨む覚悟も、格段に違うはずだ。
努力してきたこと、頑張ってきたこと、こなしてきたこと、そこをまず認めようよ。
だけど人間は、理性よりも感情が勝る生き物だから、どうしてもマイナス部分に目が行って、不安になる。
それはどの人も同じ。
自信に満ちあふれて見える隣の受験生も、実は不安なのだ。
準備万端整えて、不安材料ゼロで、受験する人なんて、ほんの一握り。
いや・・・、そんな人、いないかもしれない。
でもその不安、今は邪魔だよね。
不安に苛まれて、心が均衡を失いそうになる。
平常心が大切なのに、不安要素に飲み込まれて、心が乱れる。
そんな時、ビリーフの書き換えを、思い出してくれたらいいなと思う。
ビリーフとは?
ビリーフとは、分かりやすく言うと、その人が信じていること。
信念・・・というほど強固なものでなくても、主観で捉えた思い込みだ。
模試の結果で合格圏内の判定が出る。
それは客観的事実だが、『本番は模試のようにはいかない』という考えは、事実ではなく思い込み。
外から見れば、客観性がないとすぐ分かることでも、自分のことになると、意外と見えないのが、人間だ。
そして多くの場合、人はビリーフによって、物事の捉え方を変える。
同じ出来事でも、AさんとBさんでは、全く違う解釈をする。
それは2人のビリーフが違うからだ。
試験の場合は、この『私はできない』というビリーフを変えていく。
ビリーフの書き換え ステップ1
まず、決めよう。
できなかったら、どうしよう。
失敗したら、どうしよう。
分からなかったら、どうしよう。
【私はそういう負の感情に、絡め取られるのを辞める】・・・と、まず決める。
マイナスの感情に負けないと、決心する。
不安な感情に翻弄されるのは、今日で終わりと宣言する。
ビリーフの書き換え ステップ2
でも、不安は必ず戻ってくる。
その時に、「あ、そうだった。私はもう不安に浸るのは辞めたんだった」と自分を引き戻す。
不安感情ににどっぷりはまり込むことを、自ら拒否する。
不安は何度も襲ってくるけれど、自分の意志で、その中に留まるのを辞める。
試験以外にも役にたつ
これはね、試験以外にも使える方法。
たとえば、「自分は愛されない」と思いがちな人も、そういう感情がわき上がる度に、「あ、違う、違う。私は愛されないと自己憐憫に浸るのは、辞めたんだった」と、すぐにその場を離れる。
それは貴方にしかできないこと。
どんな優れたカウンセリングやアドバイスも、本人の意志の力には太刀打ちできない。
その人自身が、そこから離れると決めないと、なにも動かないのだ。
君の努力が実を結びますように
今、不安に取り込まれそうな受験生の君。
まず、決めるところから、始めてほしい。
ビリーフの書き換えを行ったところで、なにひとつ失うものはないから。
様々な可能性を考えて、不安に陥るのは、分かるよ。
だけどその不安に押しつぶされちゃったら、解けるものも解けなくなる。
平常心を保つためにも、その不安、一時的にでも、どっかに行ってもらわないとね。
人生には様々な試練がある。
これもそのひとつかもしれない。
辛かった日々も苦しかった日々も、君の人生の糧。
必ずなんらかの意味がある。
自分を信じて、精一杯チャレンジしてほしい。
君たちの未来に、幸あらんことを、心から願っている。