岐阜県養老町の船戸クリニックにて、リトリート中。
我慢、我慢、我慢の1年あまり、やっぱり誰の中にも自粛の疲れがたまっている。
身体も心も、もしかしたらスピリットも、お疲れなのね。
船戸クリニックは、外科、内科、胃腸科、整形外科、泌尿器科など一般診療のほか、在宅診療、デイサービス、グループホームなど、幅広く地域医療に貢献している。
今回、私たちがお世話になったのは、漢方外来を始めとする統合医療センターだ。
ここでは「ありのままを美しく生きる」ための、様々なセラピーを提供している。
ホリスティック医療とでも言えばいいのか。
ホリスティックとは「全体的な」という意味で、ホリスティック医療は、人を肉体、精神、心、霊魂の統合体としてとらえ、より健やかな状態に導いていくトータルケアのこと。
ヴィラカンポは、メディカルハーバルリトリート。
身体を休め、心を癒し、精神を解放する…そんな場所。
提供されるセラピーメニューを、私が体験したものに限ってご紹介。
よもぎハーブボール
よもぎを詰めたガーゼのボールとよもぎオイルを使っての全身マッサージ。
よもぎボールは蒸し器で温めてあり、背筋や首筋に当てられると、とても気持ちがいい。
蒸しタオルを顔に乗せると、思わず「はあ~~~~っ」と言っちゃう、あんな感じ。
よもぎの香りも癒し効果抜群だ。
ひと通り、よもぎボールで身体を温めてから、オイルを塗って、手の平大の石を使ってマッサージする。
これはアリゾナの火山からとれた黒い石で、こちらも蒸し器でホカホカにしてある。
足の裏をゴリゴリやられた時は、気持ちよくてとろけそうだった。
その後、カッピング(吸い玉)。
半円のガラスの器具を背中に当てて、機械で空気を抜き、真空に近い状態にする。
すると体内の不純物たちが、ワラワラと集まってきて、滞っていた血流が回復するらしい。
冷えやむくみの改善、代謝アップ、コリや筋肉痛の緩和、リラックス効果などが謳われている。
施術後は、お仕置きされたようになるけれど、ずっと残ることはないので、ご安心を。
夜中一度も目覚めずにぐっすり眠れたのは、よもぎハーブボールのおかげかもしれない。
所要時間は1時間ほど。
オールラウンド点滴
点滴は、15年くらい前にひどい胃腸炎になった時以来。
病気でもないのに点滴なんて…と思わないでもないが、ビタミンのサプリを経口摂取するより、血管に直接入れた方が、効きそうな気はする。
オールラウンド点滴は、レモン約253個分の高濃度ビタミンCと高濃度ビタミン・ミネラルをバランスよく配合した点滴。
美白やダルさ、疲れの回復、慢性の肩こりや腰痛、神経痛にも効果が期待できる。
美容とアンチエイジングを目的とした点滴だ。
所要時間は30分ほど。
飛行機のビジネスクラスみたいなシート(乗ったことないけど)をリクライニングさせて、窓の外でさざめく木々を見ていたら、あっという間だった。
元気になるといいな。
ベルベットスキン
船戸博子先生の「あなた、これやらなきゃ、ダメよ!」の鶴の一声で、他のスケジュールをキャンセルして、急遽受けることになった施術。
看護師さんに「施術中に痛みがあります」と聞いて、私ともう一人のチキンは震えあがった。
だって痛いの嫌いなんだもーーーーーん!
「でも即効性があります」と言われ、だったら頑張るか…と二人、手を取りあって励まし合う。
ベルベットスキンは、ダーマペンとマッサージピールを組み合わせた施術。
ダーマペンは、極細針で皮膚に微細な穴を開け、自然治癒力を引き出し、お肌の若返りを図る。
肌の張り、キメ、毛穴の開き、小じわ、にきび跡、美白に効果的。
ああ、これはエクラ鍼灸院の美顔鍼も同じ原理だから、よくわかるし、効果があるのも、知っている。
…が、美容鍼は手の施術だが、ダーマペンは機械。
小型のBCGみたいな針先が、1分に1900個ほどの微細な穴を開ける。
深さは一番浅い0.2ミリ。
ニキビ跡の治療では、もう少し深く刺すそうだ。
まずは洗顔して、麻酔クリームを顔に塗り、シリコンパックでカバーして、しばらく待つ。
20~30分で麻酔がきき、顔全体の感覚がおかしくなる。
ほっぺがすごく遠い所にあるみたいに感じる。
まるでつけ眉毛をつけているような…。変なの。
そこでダーマペン開始。
痛いよと脅されていたけれど、これは個人差があるらしく、私は平気だった。
頬骨のあたりは、かなりチクチクしたけれど、出産経験のある人にとって、こんなの痛みのうちに入らない。
ダーマペンが終わったら、続いてマッサージピール。
肌にはダーマペンで無数の穴が開いている。
そこに真皮層まで浸透するピーリング剤を入れる。
少し熱く感じるかもしれないと言われたが、塗った5秒後にはふき取るので、全く問題なかった。
目の下が多少ピリピリしたかな。
マッサージピールは、肌の張り、毛穴の開き、くすみ、美白に効果がある。
施術後12時間は、顔を洗ってはいけない。もちろんメイクもダメ。
屋内でおとなしくしているのが、よろしいかと。
即効性があるというから、明日の朝が楽しみだ。
所要時間、麻酔の待ち時間も含めて1時間強。
中国足心道
中国足心道は足裏の反射区を通して、身心全体に働きかける。
婦人科系、腰痛の症状に変化があらわやすく、深いリラクゼーションが期待できるとのこと。
リフレクソロジーとの違いを聞いてみたら、ほぼ同じだが、力加減を徐々に強くしていくとのこと。
最初は表面に近い所、だんだんと深い所をターゲットにする。
人に足を揉んでもらう…なんて、滅多にない。
施術であっても、畏れ多いなと思ってしまうが…、始まってものの3分で、私は眠ってしまいそうなリラックス状態に。
反射区を押してもらうことは、本当に気持ちがよい。
そしていつも不思議に思うのは、足の裏のある一点に刺激を与えると、特定の臓器や体の部位の症状改善につながる…というこの叡智ともいうべき知識は、一体どこからきたのかということ。
中国?
では、中国の人は、何もないところから、この仕組みを解明したのか?
どうやって?
恐るべし、中国4000年!
足裏とふくらはぎを、たっぷり揉んでもらって、所要時間は1時間。
施術の間、ずっとベッドの下に、ネコさんがいた。
この子は、クリニックで飼っているネコで、へんなちゃんというお名前。
お顔の模様が変だから…と、博子先生が命名。
へんな…って、先生。(^-^;
今朝、統合医療センターの玄関口でも会ったよね。
へんなちゃんは、患者さんやスタッフがいてもお構いなしに、自分の好きな時に好きな所でくつろぐ。
その自由な姿にまた、みんなが癒される。
立派な医療スタッフの一員だね。
このほか、船戸クリニックにはワンコや孔雀や羊もいて、日々、患者さんとスタッフの癒しに貢献している。
手もみ療術
いわゆるマッサージ。
10年くらい前、博子先生が「うちにはゴッドハンドがいる」と仰っていたが、その方が施術者。
1時間かけて、全身を揉みほぐしてもらった。
ストレートネックですね…と言われた。
普段から前傾姿勢が多いのだろう…とも。
ええ、女は前のめりに生きなきゃね。
それから肩甲骨が上がってしまって、自然に元の位置に戻らなくなっているらしい。
意識的に肩甲骨を下げること、腕を肘からぐるぐる回すことなど、アドバイスを受けた。
足を組む癖があることも、すぐ見抜かれちゃった。(^-^;
私は基本的に、人の手による施術が好き。
昔から”手当て”というように、人の手には癒しの力がある。
マッサージもおそらくはエネルギー交流。
氣のいいセラピストに手で触れてもらえることは、本当に気持ちがいい。
以上が3泊4日中で、私が体験したセラピー。
船戸クリニックが提供するセラピーの詳細は、公式HPまで。