母の家の断捨離を始めてから1ヶ月半。
全エネルギーをつぎ込むわけにはいかないので、週に1~2回の作業に留めている。
それだけでも、いったいどれくらいの不要物を、処分しただろうか。
片づけをする時、床にある物を棚に置いたり、散らばっている物を箱やバスケットにまとめたり、見える所にある物を押し入れやクローゼットに押し込んで視界から消したりしても、リバウンドしやすい。
それは単なる”移動”であって、物の量自体は変わっていないから。
減らすこと、軽くすること、家から出すこと、それが片づけなのだ。
家の総重量が1グラムでも軽くなっていなければ、見た目が変わっただけで、片づけたことにはならない。
場所を移動して見た目を整える行為には、ちゃんと名前があって”収納”と言う。
収納も大切だけれど、労力を無駄にしない順番がある。
片づけ → 収納
そう、まずは片づけてモノを減らしてから、収納するのがお勧め。
でも収納と片づけって、混同しちゃうよね。
母もしょっちゅう言うよ、「要るかもしれないから、この箱に入れておいて」と。
リビングには、そんな箱がいっぱい。
食卓の上にも、ローテーブルの下にも、ソファの後ろにも。
その一時置きのはずの箱が、雑然とした印象を与えるのは否めない。
よし、今日は、コイツをやるか。
・・・で、手始めにローテーブルの下のリンゴ箱を引っ張り出した。
中身は全部紙類。
やっかいなアイテムだ・・・。
ほとんどがチラシやパンフレットやカタログだが、中に時々、年金や保険のお知らせとか、大切な書類が混じっているから、ガサッと捨てられない。
1枚、1枚、チェックしながら、要・不要に分けていく。
作業は私がするが、横に座った母に「これは?」、「じゃあ、これは?」と時々お伺いをたてる。
自分で判断してもらいたいというのもあるが、後から「娘が勝手に捨てた!」・・・とむくれられないための転ばぬ先の杖でもある。
娘が断捨離した・・・のではなく、一緒に片づけたと感じてもらいたいし。
だが母の集中力は長くは続かない。
30分ほどしたら飽きてきて、気もそぞろになり、挙句の果てにテレビのスイッチオン!
韓流ドラマの時間だとのこと。😅
そっか、では今日はここでお終い。
本日の漁獲高。
少なく見えるけれど、重いよ。
ためしに計ってみたら、7.5キロもあった。
つまりこの日、7.5キロ分の不要物が、母の家から出て行ったことになる。
正真正銘の片づけだ。
でも母の中では、片づけも収納も大差はないらしい。
先週、私が空っぽにした棚に、またぞろごっそり空容器が並んでいたし・・・。
その棚自体を無くそうと目論んでいる私としては、かなり残念だったが、まあ、仕方ない。
負けないわ!
何十年も開けていかなかった折敷(茶道で使うお盆)の箱の中に、たいそう古い新聞が入っていた。
箱の底に敷いてあったものだが、セピア色に変色している。
すごく違和感があると思ったら、横書きが逆向きだった。
当用漢字じゃない文字もいっぱい。
日付を確認したら、大正8年7月27日。
102年前の新聞!😲
私には無用の長物だけれど、学術研究などで役立つのかなぁ・・・。
こんな書き付けも。
何が書いてあるのか全然分からないが、現在は金沢市にある石川県庁は、七尾市にあったらしい。
古文書とまではいかないまでも、こういうのも誰かのお役に立つかしら。
(古新聞1枚と書き付け、欲しい方がいらしたら、差し上げます。)
今年も母の家では柚子がたわわに実っている。
秋の空に映えて美しいなぁ・・・と、晴々した気分とゴミとともに、実家を後にした。