防備録・東洋医学における五臓と気血水+土用の養生法

先日、船戸クリニックを訪問した際に、船戸博子先生のお話を聞く時間があった。

テーマは、土用の養生法。

季節の変わり目で体調を崩しやすい時期、どのような食事を心がければいいのか…という、大変ためになるお話。

 

東洋医学における内臓は五臓と呼ばれ、肝・心・脾・肺・腎からなる。

西洋医学的に言い換えると、肝臓、心臓、脾臓、肺、腎臓。(あら、膵臓は?)

五臓は六腑から送られてきた栄養を蓄え、その栄養を使い、気血水をつくって巡らせる。

ではこの気血水(キ・ケツ・シン)とはなあに?…と突然当てられた。

気はエネルギーとすぐ出てきたが、血と水が分からない。

このくだりを何度も聞いているはずなのに、私もみそ部の面々も惨敗…。

うひゃ~~~、恥ずかしい~~~💦

敗因は、聞いているだけで、書かなかったからだと思う。

私の場合、しっかり落とし込むには、きちんと文章にするのが一番効果的。(メモじゃダメ)

漢方の基本のき、今度こそモノにするぞーーー!

船戸博子先生
(船戸クリニック・船戸博子先生)

五臓と気血水

まずは五臓を図にしてみよう。
五臓

うん、これは分かった。

この五臓には精神と感情が宿る。こんな感じかな。

五臓と感情

よしよし、これもOK。

五臓は五行陰陽にも対応しているが、ややこしくなるので、今回は最低限の基本だけにしておこう。

では次、気血水。

気血水(キ・ケツ・シン)とは、人体を構成する三大要素のこと。

五臓で生成されて身体を巡る。

人体の構成要素

おおまかに言えば、こういうこと。

あまり馴染みのない言葉だけれど、これを押さえておかないと漢方の話は入ってこない。

気血水が身体のどこに不足しているか、どこに余剰がたまっているかが、その人独自の体質であり、その時の体調でもある。

 

生まれたばかりの赤ちゃんはエネルギーの塊で、精(気)がみなぎっている。

だが年を重ねるうちに、精はどんどん少なくなる。

肉体を持って地球で生きるには、重力やストレスに抗わなくてはならないので、精を使い果たしてしまうのだろう。

精は気の種だから、ゼロになったら人は生きられない。

でも大丈夫。元々持って生まれた先天の精は減っても、後から補うことができるのだ。

それが”徳”。

精が少なくなってきたら、徳を積むといい。

徳とは仁・信・義・礼・智のことで、字を見ればだいたいのことは想像がつくよね?(メモが空白💦)

徳を積むことで、目減りした先天の精を補充する。

 

こういうことを踏まえた上で、博子先生は土用の話をしたかったのだろう。

だが私たちが何も分かっていないことにびっくりして、基本のおさらいをしているうちに時間切れとなってしまった。😅

すんません。ここまでのことは、今回、きっちり押さえます。次回、また宜しくお願いします。

船戸クリニック

梅雨(長雨・土用)の養生法

説明は受けていないが、配られたプリントから土用について。

【梅雨の時期は、暑くてじめじめします。

体内に水分がたまりやすくなり、胃腸の働きが低下します。

身体を冷やさず、ほどよく汗をかくぐらいの運動をして、むくみを取り、甘い物を控えましょう。】

土用の時期に、お勧めの食べ物。

  • 胃腸を元気にして気を増やす食べ物
    穀類、肉類、いも類、しいたけ、グリーンピース、トウモロコシ、米ぬか、大豆、栗
  • 湿気をとり、良い香りがする食べ物
    香菜、大葉、タマネギ、みかん、山椒、ジャスミン茶
  • 湿気と身体の熱をとり、解毒をする食べ物
    そば、大麦、とうがん、金針菜、チシャ(レタスの和名)、緑豆
  • 尿をよく出し、気を巡らせる食べ物
    小豆、ハトムギ、大葉、ジャスミン、とうがん、ひょうたん、大根、菜の花、ニンニク、ショウガ、ネギ、らっきょう、みかん、金針菜、コイ、フナ、ハモ

土用といったらウナギでしょ!…と思っていたが、この習慣は「丑の日だから【ウ】のつく食べ物」…くらいの曖昧な根拠らしい。

また一説によると、江戸時代、夏場に売り上げが落ちるウナギ屋の店先に、【本日、土用丑の日】と張り紙をしたら、お客さんが殺到したという、現代の恵方巻と大差ない、作為的な臭いぷんぷんの旬だったとか。

ちなみにこの張り紙の発案者は平賀源内。

蘭学や発明のみならず、コピーライターとしての才もあったみたいね。

船戸クリニック

土用は胃腸を大切にして、元気に過ごしましょう!

この記事を書いた人

Chikako

金沢市在住。バラとコーヒーとコーギーが好き。
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