2週間ほど前、使い捨てマスクの消毒方法についてブログに書きました。
使い捨てマスクの再利用は、褒められたことではないし、メーカーは絶対推奨しないと思いますが、入手できなくて困っている人の、最後の手段になればいいな…と。
そうしたら、その翌日から、不思議なことが起き始めました。
次から次へとマスクが集まってきたのです。
まず知人のお母さんが手作りしてくれた、ペーパーナプキンのマスク。
かわいい…。
医療用ではないけれど、マスクを忘れちゃった患者さんに使っていただきます。
そして石川県健康福祉部からも。
羽咋市の平昭七記念財団より、100万枚のマスクが県に寄贈されました。
まずは最前線の大病院や福祉施設に配布されたと思いますが、末端のクリニックにも回ってきたのです。
さらにご近所さんが、「使ってくだい」と箱入りマスクを持ってきてくれました。
そのうえ、患者さんまでが、「医療用と書いてあるから、使って」…と袋入りマスクを。
ご自分だって必要なはずなのに。
地元の友人たち、それから岐阜や東京など遠方からも、「送りましょうか?」と有難いお申し出が相次ぎました。
そして弟も、「今はテレワークだから…」と、なけなしのマスクを譲ってくれました。
こんな物も届きました。
友人が、職場の3Dプリンターで作ってくれたフェイスシールドです。
クリアケースを挟んで使います。
クリニックではPCR検査はできないし、検査は発熱後4日経たないと受けられません。
コロナ陽性かどうか分からないまま、熱発した患者さんを診療することがあり、後から感染が判明した場合、目をカバーせずにインフルエンザの検査などをしていれば、濃厚接触者とみなされ、医療者も2週間の自主隔離となります。
クリニックを2週間閉院すれば、基礎疾患を持つ患者さんたちは、ものすごく困ります。
これまでは100均で買ったゴーグルを使っていましたが、フェイスシールドがあれば、それにこしたことはありません。
設計図は大阪大学の先生が、ネットに無料で公開してくださっています。
さらに石川県からは、一斗缶に入ったアルコールも支給されることになりました。
水と混ぜれば消毒液を作ることができます。
(医療には使いません。あくまでも手指の消毒用です。)
みなさん、気にかけてくださって、本当にありがとう。
「医療者には、ちゃんとした物を使ってほしい」というお声も、本当に嬉しかった。
心もとなかった物資も少しずつそろってきて、心強い限りです。
私たちはこんなにも支えられていると…改めて感じました。
緊急事態宣言が延長され、石川県は特定警戒都道府県に指定されたままで、いつ収束するのか見当もつきませんが、地域医療のため、スタッフ一同、頑張ります。