2002年、富士箱根伊豆国立公園内に開館したポーラ美術館。
その1万点にも及ぶコレクションの中から、フランスで活躍した画家の作品74点が、現在富山で鑑賞できる。
ポーラ美術館コレクション展ー印象派からエコール・ド・パリー。
テレビCMを目にした夫が、見に行きたいと言う。
珍しいな…。
先日のバラのエネルギー発言といい、夫の中でなにか変化が起きているようだ。
…で、出かけたお隣富山市の富山美術館は、川沿いに建つガラス張りのモダンな建物だ。
近くには、かの有名な世界で一番眺めがいいスタバもある。
富山出身の夫、「昔、このあたりは、なんにもない寂しい場所だったのにな…」と遠い目をする。
今は間近で新幹線も見られるよ。
ポーラ美術館コレクション展は、3つの部屋に分かれていて、最初の部屋だけ撮影OKだった。
で、いきなりコレ!
ルノワールの【レースの帽子の少女】。
立派な額縁だけれど、ガラスは嵌っておらず、1891年に描かれた巨匠の作品を、50センチの距離から直に見ることができる。
ひゃ~~、確か美術の教科書に載ってなかったっけ?
同じくルノアールの【水の中の裸婦】。
「ルノアールの絵は、みんな肌が黄色っぽいのはな~~んでか?」と突然夫がクイズを出す。
わからなかったので正解を聞くと、「実はルノアールは白内障で、こんな色に見えていたから」とロマンのかけらもない答えだった。
ルノアールの中で、私が一番好きだったのは【アネモネ】。
オレンジのような赤のようなアネモネの色に、ハートを鷲づかみされた。
この花束を思わず両腕に抱えたい衝動に駆られる。
シスレーの【ロワン河畔、朝】。
この絵も好きだった。
風景の中に引き込まれていきそう。…それじゃ、まるで黒澤明の【夢】だね。(^^ゞ
モネの【睡蓮】。
自宅から車で1時間。こんなに近くで、見られるの、睡蓮⁉
しかもこの睡蓮の前はこんな感じ。
モネの睡蓮、独占状態。
地方都市のいいところだな、これ。
ゆっくり気のすむまで眺めていても、誰の邪魔にもならない。
睡蓮は、思っていたよりもずっと色彩が暗かった。
併せて昔の香水瓶や化粧道具も展示されていた。
ポーラは化粧品の会社だものね。
次の二部屋はマチスやピカソやシャガールやローランサンなど、もっと近代の画家の作品。(撮影不可)
あまり美術に造詣が深くない私たちでも、十分に楽しむことができた。
不要不急で一番に切り捨てられるのは、エンタメやアート。
だけどエンタメやアートや音楽がない人生なんて、考えられる?
なくても死なないけれど、ないと心の生気がそがれていく…。
人にとって大事なものだと思う。
だから、自粛の嵐をどうか生き伸びてね。
面白い椅子の展示もあった。
椅子と一口に言っても、デザインは様々。
どうやってすわればいいのかな、これは?
これも椅子だって。
天気がいいので、屋上にも行ってみた。
【オノマトペの屋上】。
オノマトペとは、擬音語や擬態語のこと。
つるつる、ひそひそ、ふわふわなど、擬音語や擬態語をテーマにした遊具がいっぱい。
はいはい、子どもは好きだね、こういうの。ぷりぷりだって。(^^ゞ
館内にレストランはふたつ。
3階のビビビとジュルリは、アートとイートにこだわったお店。
確かにこだわっている。
見た目がすっごくアート。
3種のトマトソースの”ポップアート”パスタ。
ソースは、エビベース、豚ベース、トマトオンリー。
つけ麺のように食べてくださいとのことだったので、お箸で。
エビのソースが、一番好み。💛
白エビとスパイスのあいがけ”アクション・ペインティングカレー”。
本当にお皿に絵が描いてあるよう。
パスタもカレーも、とてもおいしかったよ。
ポーラ美術館コレクション展は、6月27日まで。
入場料は大人1400円。
休館日は毎週水曜日。
身近に巨匠、いかがですか?