行ってきましたよ、天の河伝説。
劇場は銀座の博品館劇場。
新橋駅から徒歩3分。
近いはずなんだけど、方向が分からずウロウロ。
地図アプリは、現在地は分かっても、自分が向かってる方向を表示するまでに多少タイムラグがあります。
矢印があっち向いたり、こっち向いたり(T_T)
埒があかないので、駅の人に聞いたら、「ここをまっすぐ行って、線路をくぐったら、右折」と、単純明快な道順を教えてくれました。
降りそうで降らない空模様。てくてく歩いていくと…。
ビルの8階にある劇場でした。
博品館は、明治32年創業、銀座初のエレベーター付きビルだったそうです。
なんとなく漂うレトロ感が、歴史を感じさせます。
エレベーターも昭和のかほり…。
お花がいっぱいだ~~。
お席はJ-23。キャンセルでゲットしたのに、なかなかいい席です。
→完売だった天の河伝説のチケット、ゲットした~~~(≧▽≦)
2年前に観た時のストーリーは覚えています。
でも、なんだか今回は、幕が上がる前から胸のドキドキが止まりません。
幕が上がります…。
舞台は長崎県の壱岐島。
古事記では、天比登都柱(アメノヒトツバシラ)が立つという…。
ここで、人気劇団の女優オーディションが行われていた。
二次選考に残ったのは、なぜか名前に「葉」の文字がある者ばかり。
その中で選ばれたのは、三葉と八葉。
自分に自信のない、方言丸出しの田舎娘の三葉。
一方、すらりと背が高く垢ぬけた八葉は、実は東京の娼婦。
正反対の二人が、七夕公演までの間、主役の座を競わされる。
だが、この劇団には秘密があった。
…実は、天界からやってきた神様の集団が、太古の昔にいなくなってしまった縄文の女神を探すための仮の姿だった。
縄文の女神は月の女神。
日の神と月の神、二人が揃って初めて、世界のバランスは保たれる。
月の女神の不在がこれ以上続くと、世界は崩壊してしまうのだ。
三葉と八葉、いったいどっちが縄文の女神なのか?あるいは二人とも違うのか?
古事記の再現と劇団の話が、交互に入れ替わりながらの舞台。
神秘的でありながら、現実世界を生きる私たちの心をえぐる、孤独や絶望や嫉妬の感情が渦巻く。
三葉が神社で歌ったという『あわうた』。
言葉の意味は分からなかったけれど、そのピュアで透き通った歌声に、胸が震える。
いつから自分はダメだと信じたんだろう、この地球という惑星は、制限の星、禁止の星だから…と訴える『好きの正体』。
旺季志ずかさんが作詞した、いくつもの歌が、これでもか、これでもかと、波状攻撃をしかけてきます。
私の胸には小さな鳩がいて、幕が上がってから、下りるまで、ずっとフルフルと羽ばたいていました。
ヤバい感覚。
なんか決壊しそうな…。
2年前の天の河伝説は、「ワクワク羅針盤に従おう!」がメインメッセージだったような気がしますが、今回ははるかにそれを凌駕して、覆い隠した自分の本心に気づけ、自分の本質を取り戻せ、生まれてきた意味を思い出せ…と迫ってきました。
私の右隣りも、同じくキャンセルチケットをゲットした人。
新幹線で、滋賀から来られました。
腰が抜けたようになって、「こんなすごい舞台だとは知らなかった…」。
私の左隣も、キャンセルチケットを買えた人。
終演後、お目々が真っ赤だったので、話しかけてみたら、「最初から泣きっぱなしでした」と涙腺崩壊の様子。
来てよかった…を繰り返していました。
まさに観る舞台ではなく、体感する舞台でした。
たぶん、顕在意識で受け取った以上のものを、潜在意識はキャッチしていると思います。
極上のエンターテイメントでありながら、このメッセージ性の高さ!
志ずかさん、素晴らしい体験を、ありがとう。
”ねえ、どうして簡単にできないと言うの?
ねえ、どうして簡単に諦めてしまうの?
やってみてもいないくせに。
やりたいと思っているのに。
自分で可能性を閉ざしてしまうの。
君の魂は、こんなにも輝いて
こんなにも叫んで
こんなにもあらわれたいと望んでいるのに。”
『君の魂はこんなにも輝いて』より
作詞:旺季志ずか 作曲:Sound Artist maco
編曲:Sound Artist maco、中村康隆